もうひとつの高校野球3

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毎回高校野球を見ると自らの部活を思い出す。オレは団体競技が嫌いなので陸上だ。同期が一人辞め、二人辞めして行く中、辞めると今後何をやっても長続きしないと信じ、ただそれだけのために続けた。入部して感じたのは序列化、たかだか一年早く生まれただけでなんでこんなに偉そうなの、頭丸坊主、コンチャース、パシリ、でも入ったからには根性。成績はというと何をやっても中途半端な同期の4人でリレーチームを組んだ、これが当たり。お互い切磋琢磨しながら一定の成果を得た。一番早くなりたい、負けたくない、勝った時の喜び、負けた奴の気持ち、色んな感情が交錯する中、仲間意識が醸成される。なので達成感は凄くあった。個人競技でなくリレーチームだったから尚更協調性が育ち社会に出て役立ったとも思う。帰宅組が帰った後、グランドの整備を終え部室に向かう、校内放送で「シバの女王」と「エーゲ海の真珠」が流れる。何故か3年間同じ曲だったような気がするが、この曲がオレの高校時代を包み込んでくれている。放送部の人に感謝。今思うとその3年間がオレの骨格になっている。高校に聖域は必要ない。なんでもいい、部活に所属し、辛くて泣き、もうやめようと毎日思い、仲間と助け合い、気がつくと3年間が過ぎる。何も目立つ必要はない、続けること、だだそれだけでいい。 心の片隅にきっと輝く何かが育っている。それが社会でどんな形にせよ役立つ時が必ず来る。高校ってそういうところだったはずだ、そこには大人の入る余地はない。そんなことも知らず青春をビジネスにする大人達のなんと多いことか。

おしまい

2018.8.26

浦和