会津

人生で虹が見れるのは数えるほどだ。こればかりは見たくて見れるものではない、いくつかの条件が重ならないと出てきてくれない。記憶にあるのは何十年前、どこかで見た虹だ。一生出会いがない人もいるかもしれない。その虹にお目にかかった、言葉にできない感動、自然は凄い。

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どこで見たかって、鶴ヶ城のお堀を渡ろうとしていたその時、会津の大空に美しい半円を描いていた。

前から行きたかった会津若松磐梯山の懐で歴史の荒波、半端ない。会津は賊軍、錦の御旗に負け敗者となったが日本の精神的基盤を後世に残した。日本は兎角、敗者にかける惻隠の情を大事にしてきた、なので大河ドラマでもウケがいい。勝負は時の運、負けた方は苦難だが未だにその心意気が受け継がれている、それが会津だ。

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そんな会津の街が鶴ヶ城天守閣から360度一望できる。磐梯山は雲に覆われていたが、白虎隊が自刃した飯盛山はハッキリ見える。あの時若者たちにもう少し鶴ヶ城がハッキリ見えていたらと思うとなんか泣けてくる。

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写真、真正面の雲に覆われているのが磐梯山、右側の白い鉄塔の右の山が飯盛山だ。

今夜は東山温泉、といっても素泊りだ。この温泉街、旅館が多い。でも廃業しているところも結構あって厳しそう。そんな中、素泊り、セルフサービスレスでコスパを利かせ、頑張っている旅館見つけた。それなりにリニューアルを施して客を迎えるがイマイチピントがずれている気がする。でも、昔からの旅館らしく肝心の点は逃さない。シーツの清潔さ、温泉の湯量、そしてなんといっても目の前を流れる清流のせせらぎ。特にお風呂は大満足、貸切だ。マニアは無料で他の宿の温泉巡りだってできる。

さあと、食事に出かけたがコンビニもない山の中なので食べるとこあるの、二軒あった。ネットで調べてそのうちの一軒にお邪魔した。つきだしの松前漬けが絶品、店主の作だ。これなら他もと思いきや、上手い。満足して千鳥足で寂しい山道を帰っていくと熊出没の看板、ほんとかよ。

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来年は年賀状出せるといいなあ、二年ご無沙汰だ。

おしまい

2020.1.9

会津、東山温泉