達ッツァンが亡くなった。

f:id:matsunari812:20180909135535p:image

好きだった達ッツァンが亡くなった。オレの義理の叔父だ。住まいは神戸、学生時代京都から小一時間で行けたので金が無くなったら顔を出し、厄介になった。

達ッツァンと言えば酒、タバコ、そしてお喋り。真夜中まで叔母のつまみで酒盛り、議論百出、二人して散々酔っ払った挙句、意見が合った時は駅前のラーメン屋台のハシゴ、意見が衝突したらオレが家を飛び出しそして隙を見て叔母に助けを請う、こんなこともよくあった。

裁判の判例を読むのが好きで結構博識、片や麻雀が大得意、過去ナンバー3の一人、ナンバー3を対戦させたら誰が勝つかなんて想像する。

達ッツァンを一言でいうとやさしい山師、理屈で勝って渡世で負けるって感じ、オレがいうのもおかしいが。当然、家族、親戚からの風当たりが強い、みんなが集まる法事なんかでは孤立する、そんな場面のお相手は必ずオレ。

でもそんな達ッツァンはオレのよき相談相手であり、一緒に飲むとやたら元気がもらえた。正論は誰でもいう、でも心に響かない、達ッツァンの曲論は弱ったオレの心に何故か響く。恐らくオレの不安を何かで感知しピンポイントで元気づけてくれたのだろう、麻雀が強いのも納得がいく。大事な人がまたひとりいなくなった、寂しい。
おしまい

2018.9.6
神戸、妙法寺