根岸、玉勝

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相撲取りの夫のため、その健康状態を気遣って始めたチャンコ料理の店に行ってきた、根岸にある玉勝だ。今は話好きの二代目が守っている。相撲と言えば甚句とチャンコ、そのチャンコ、オレのイメージが一新した。普通、チャンコって闇鍋じゃないけど具材は何でもあり、ところがどっこいここのはとても上品。

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鳥と野菜をすき焼きのように特製ダレに付けて食す。売りは苦難の末たどり着いた福島産伊達どりを使ってること。柔らかさと歯ごたえを両立させた優れものだ。それに野菜、これも他では味わえないほうれん草、小松菜、ニラ、春菊、白菜が混在している、健康にもいい。

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最後に特製ダレ、女将は企業秘密と言っていたが、伊達どりの出汁に小さめの生卵、青のり、ネギ、一味をよくまぶす。これが具材と相まって神がかった美味しさへ。

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前後するが、鍋が出来上がるまで突き出しの蓮根の素揚げを楽しむ、酒はビールと日本酒しか置いていないがもちろん両方。ビールがなんとキリンの大瓶、これだけで店の各が上がる、素晴らしい。日本酒は熱燗、多分大関だ。

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ほろ酔い気分になった頃、また野菜を女将が豪快に鍋に突っ込む。タレもおかわりが用意されている。締めはきしめんと餅、とろけた、大満足。

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実はここに来たのは妻のお陰、伊達どりを供給している伊達物産のトップと懇意にさせてもらっているため一度は来ておきたかった店、そのお供がオレ。

女将に聞くとテレビで紹介されたらしく、直近ではピートたけし、バカ殿が来たらしい、色紙も飾ってあった。

創業は昭和30年代初期、オレとともに人生を歩んだ、生きてきた店だ。

帰り際に2代目と話し込んだ。伊達どりまでたどり着く葛藤を切実に語っていた。伊達どりは震災の被害を受けた福島が本社、なのでこの店にもいろんな意味で影響はあったかと聞いたら、幸いなかったらしい。客層の品が伺える、とても心豊かになる話だ。

凝縮した楽しい時間を過ごすことができた、感謝、誰に、決まってる二人にだ。

おしまい

2019.4.12
鶯谷、根岸