富士屋本店解体シーン

渋谷の桜丘一帯が再開発で消滅している。そんな中、富士屋解体の無残な姿があった。昨日のNHKクローズアップ現代だ。

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桜丘一帯は奇跡的に戦災を免れ、昔ながらの五右衛門風呂のある旧家が軒を連ねていた。賑やかなハチ公側と国道246を挟んで反対側に位置し家賃も比較的格安だったため、今をときめくIT企業がいくつも育っていったらしい。

古いものを壊して新しいものを作る。供給し需要を喚起し利ざやを抜いて会社が発展する。経済学的には需要が先、なんてどちらでもいい。要は全ては資本主義のなせる技。企業は対前年比永遠増に向けて突っ走る、一時も休まない、でもそれを支えている人は生身の人間。日本人はいつも曖昧、よく言えば中庸。特性は、押し付けられると従う、かといって不満があっても声を立てない、我慢する、人がいい。気がつくとそれが当たり前になって我慢できないのは自分のせいなんてなことになる。

そんなサラリーマン、ホッとできる空間、逃げ場が欲しい。生産性アップにしのぎを削る会社、でも一番大切なこと、わかってないんじゃない!

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おしゃれな街、機能的な街、若者が集う街、芸術の街は魅力溢れる。でも場末の心安らぐ赤提灯はもっと大切だ。オレも新宿のしょんべん横丁にどれだけ助けられたか、実体験だよ!

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桜丘は、中島みゆきの「時代」、長渕剛の「乾杯」を生み出したそうだ。人それぞれ思い入れがあるだろう。オレにとっても思い出いっぱいの桜丘だ。この感慨、どうしてくれる!

2019.3.15
浦和