深大寺

f:id:matsunari812:20190310120520j:image

今日は天気が良く暖かいので昔住んでいた調布市のつつじヶ丘に足を延ばした。目的は深大寺の仏像と駅前のラーメン屋。

深大寺神代植物公園とセット、ダルマ市、深大寺蕎麦が有名だが、さらに有名になったのが安置されている「白鳳仏」だ。一昨年国宝に指定されてからテレビでも取り上げられるようになった。もっともそれ以前も知る人ぞ知るで名を馳せていたのかもしれない。

f:id:matsunari812:20190310121110j:image

仏像が有名になった理由はもう一つある、「倚像(いぞう)」といってなんと椅子に腰掛けている菩薩様だ、白鳳時代の仏像表現らしい。本物は思ったより小さく可愛らしい、なんとも穏やかなお顔だ。

f:id:matsunari812:20190310121139j:image

法隆寺や新薬師寺の仏像と同じ工法らしく白鳳三像ともいう。

f:id:matsunari812:20190310121311j:image

子供の頃、友達とダルマ市でだるまを買ったり、楽焼したり、蕎麦食べたけど仏像を知ったのはごく最近、年齢とともに感心も変わる。

界隈は昔の感じよりこじんまりとしていた。なんとも思い出は大きく感じるものか。

f:id:matsunari812:20190310111908j:image

饅頭、ぬれ煎餅が売れてる中、茶店でビールでもと思ったが、ラーメン屋まで我慢。30分足らずでバスでつつじヶ丘駅へ。

駅前に「見聞録」というラーメン屋がある。開業以来、店主に懇意にしてもらっている、ラーメンもゆっくりすすらせてもらえない程話好きだ。長年、客から得る情報は半端ない、色んな仕事に携わる人たちからの生の情報だ。なのでオレにとっての悩み事解消の一翼だ、とても参考になる。この店に行く理由、ラーメンの味半分、店主の味半分かな。

味は、かのホープ軒出身らしいが味は似て非なるものって感じ、チャーシュー盛り、目ん玉(オレが勝手にメニュー化、メンマと味玉をツマミで)、最後に南蛮麺ガオーだ。初めて食べた時はこんなラーメンあんの?、なんて思ったが、いつもの如く3日通ったら病みつきだ、以来33年通っている。

f:id:matsunari812:20190310112024j:image

 

f:id:matsunari812:20190310112036j:image

 

f:id:matsunari812:20190310112110j:image

 

f:id:matsunari812:20190310112158j:image

店主の相棒は何人も変わったが今はご夫婦でやっている。店主と相棒、使うものと使われるもの、経営者と社員、上司と部下、王様と奴隷、どちらがいいか。そりゃ奴隷より王様だろう、そうでもないぞ。奴隷は使われる身、毎日与えられたことを黙々とこなせば食うには困らない。動物のように獲物をとるでもなく、自ら考え行動することもない。考えてみればこんな楽チンはないかも、慣れれば極楽だ。それに加え王様は大変だ。政治が悪いといつ寝首をかかれるかわかったものではない。経営者も競争に負けると仕事がなくなる。いつも戦々恐々だ。サラリーマン人生は間違いなく前者、でも、その人生、本当にこれでよかったのか、悩みどこだ。時代のせいにはしたくないが、劇場型の教育、横並び、回答は一つ、みんなで赤信号を渡ってきたわけだ。今まであまり疑問にも思わなかったが、戦後教育、憲法、宗教、そして日本人とは、なんて考えながら本なんか読むと、なあーにも知らず、どれほどボーっと生きてきたか我ながら情けない。知らずにいるのも幸せか、でも知ってしまうと無性に腹が立つ。何にかって、全てだ。

それにしても、店主は今まで何杯のラーメンを作ったんだろう、ラーメンを作り続け40年もの間、店を守り家族を守ったのは事実だ。オレも就職して子供を育て定年を迎えた。どちらも同じに見えるが全然違う。店主は自分で味も変えられ、麺の太さも変え、時には客も選んできた。多分、オレより納得のいく人生、間違いない!  もう一つ確かなことがある、全ては平成とともにあったことだ。

f:id:matsunari812:20190310112230j:image

おしまい
2019.3.9
京王線つつじヶ丘駅周辺